アワビは全国に分布し、水深２０ｍ程度の岩礁に生息しています。

主に、ワカメ、コンブなどの褐藻類を餌にしています。成体は、長径５ｃｍ〜２０ｃｍ・短径３ｃｍ〜１７ｃｍ程度の楕円形になりますが、種類により大きさは異なります。日本近海には、黒アワビ・メガイアワビ・マダカアワビ・エゾアワビの４種が生息しています。

アワビの雄・雌の見分け方は外見では判断がつきません。生殖腺の色で見分けます。淡いクリーム色が雄で、深緑色のものが雌です。

アワビはグルタミン酸を多く含む褐藻類を餌にすることから、アワビの旨みの主成分はグルタミン酸とアデニル酸であると言われています。また、グリシン・ベタインなどの甘み成分も豊富に含んでいます。

コラーゲンも多く含むので、火を通すとコラーゲンがゼラチンに変わり、やわらかくなります。コラーゲンに加え、ビタミンＢ１・Ｂ２も多いので、疲労回復・美肌効果があるようです。

またタウリンを含むことから、視力回復に効果があります。
古くからの言伝えで、「妊婦さんにアワビを食べさせると目の綺麗なな子が生まれる」と言われるのは、タウリンの働きのお陰でしょう。

アワビの効果としては、高血圧・動脈硬化・視力低下・免疫力強化・肌荒れ・老化防止（アンチエイジング）・精力増強などがあると言われます。近年、セレン・セレニウムという成分を含み、癌や動脈硬化・血行障害や更年期障害を改善する効果があるとして期待されているようです。